2008年10月01日

ヤス夫とハル子の愛の賃貸物語(その1)

ある夏の雨の日曜日。ヤス夫は京都駅に降り立った。ポケットを探ってみたが、財布がない。どうやら落としたらしい。困ったな。でも、まあいいや、と独りつぶやきながら、ヤス夫は傘を広げ、そのまま烏丸通をまっすぐ北に向けて歩き出したのだった。

その日、ヤス夫の心も雨模様。目的地もなく、ひたすら北に向かって歩き続けるヤス夫。もうどのくらい歩いたのだろうか...? 疲れた。そう感じたヤス夫の目に、ふと、道の脇に置かれてある看板が映った。「2階へどうぞ。」看板にそう書かれているのに気づいたヤス夫は、心惹かれ、吸い込まれるようにその店の階段を上ったのだった...。

京都御所西北角、烏丸今出川交差点の脇に、その店はあった。「賃貸住宅サービス今出川店」。心の雨模様を癒してくれる、街のホットステーション。看板横のビルの2階へどうぞ。日曜日も営業しております。

(続く)
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